もうそうびと

2025.06.23 空き家を借りた人

やさしくておいしい夢のかたち「クーヘン」

お菓子販売所「クーヘン」
シェアキッチンから生まれた、やさしくておいしい夢のかたち

熊谷市のお菓子販売所「クーヘン」は、お菓子づくりや料理が好きな主婦たちの想いが集まってできた、ちょっと特別な場所です。
イベント出店用に、お菓子を製造することもできるシェアキッチン。その利用者さんたちから出た「いつでも販売できる場所があったらいいな」という声に応えるかたちで、「クーヘン」はお菓子販売所としてスタートしました。

 現在、販売に関わるメンバーは14名。
みんながそれぞれのこだわりや得意を持ち寄り、心をこめてつくったお菓子が並びます。

「いつ来ても、いろんなお菓子があってわくわくするお店にしたい」
この思いを共有しながら、出店者たちは月に一度ミーティングを開催し、情報交換を行っています。販売スケジュールや商品アイデアなどを出し合いながら、お店をみんなで育て、それぞれの腕も磨いています。

ご縁から始まった「みぽりん」さんのストーリー

出店者のひとり「みぽりん」さんも、そんな自然なつながりからこの場所に参加するようになりました。
もともと家族のためにお菓子をつくるのが大好きだった彼女。たまたま近所に「デンクマル」ができたこと。お知り合いからシェアキッチンのことを教えてもらったことがきっかけだそうです。明るく笑顔がとってもチャーミングな彼女は、今ではデンマルクのムードメーカー的な存在に感じました。
お客様の「おいしかったよ」「また買いたい」という言葉も励みとなり、毎日がとても充実している様子が印象的でした。

小さなこだわりが集まって、大きな信頼へ

「クーヘン」で販売されているお菓子は、どれも出店者のこだわりが詰まったものばかり。
国産の小麦を使った焼き菓子、添加物をできるだけ使わない優しいスイーツ、アレルギー対応のお菓子など——それぞれが「自分の家族にも安心して食べてもらえるものを」との思いで素材や製法に工夫を重ねています。

そんな姿勢が少しずつお客様にも伝わり、リピーターも増えてきました。
中には、「どんなお菓子が並んでいるか楽しみに見に来ました」と、ふらりと立ち寄ってくださる方もいるそうです。

「小さな一歩」から夢がふくらむ場所

出店者のメンバーが中心となってマルシェを開催した際には、なんと100名近くのお客様が訪れる大盛況に。

 クーヘンの活動は、地域に小さな輪を描きながら、確かに広がりを見せています。

「クーヘン」は小さな夢が集まって、自分の得意や好きを「誰かのため」に大きく叶えられる場所です。
気がつけば仲間がいて、応援してくれる人がいる。そんなあたたかさが、この場所にはあります。

夢を持つ主婦たちが、それぞれのペースで活動しながら、少しずつ自分の世界を広げていく。おかぁさんの当たり前の「食の安全」を、出逢えるみなさんへ。
「クーヘン」は日々進化し続けているようです。

シェアパティスリー クーヘン
埼玉県熊谷市原島645−1
インスタグラム @kuchen_denkmal