もうそうびと

2022.02.01 空き家を借りた人

センス良い人が通うお花屋さん
『花十』|佐藤さん

今回ご紹介するのは、熊谷・星川通りにある花屋『花十(はなじゅう)』さんです。 

「センス良い人」が通い詰めるという評判の花十さん。いったいどんなところで、どんな人が営んでいるんでしょうか…? 

花十さんの看板

 

ここはお花屋さん…? 

門構えからして何かが違う! 

古き良き時代からそのままタイムスリップしたかのような印象。ここだけ時代が止まっているかのような…。 

3つあるお店の看板を見ても、どれも時代劇に出てきそうな渋い味のあるもので、なんと! 

そのうちの1つは壺に『花十』って書いてあるんです。 

ちなみに看板の壺は「もらいもの」だそうですよ! 

 

  

遊び心のある看板

 

店内に入ってみるとひな壇にならぶお花が所狭しと並んでました!お花との距離が近いっ! 

壁の一角には今流行りのドライフラワーやリース、乾燥させたトウモロコシがあったり…。サボテンもたくさん置いてあります。 

あ!天井からもドライフラワーが吊してある! 

お花に圧倒されていると、お客さんが何人も入ってきて、人気の高さを感じます。 

天井には所狭しといろんなものが!

  

インスタに出てくるモザイク社長とは…? 

今回お話を伺ったのは『花十』社長の佐藤さん。 

花十さんのインスタでは「モザイク社長」と呼ばれています。 

その由来を聞いてみると、佐藤さんの画像を投稿するときにいつも顔にモザイクをかけているからだとか。 

そんな佐藤さんにお花屋さんになったきっかけを聞いてみました! 

作業しながら答えてくれる佐藤さん

 

佐藤さんは昔から熊谷に住んでいて、高校卒業してからすぐ、自転車で日本全国まわる旅をしていました。 

北海道から沖縄、佐渡島まで全部制覇!必要なお金は現地でアルバイトしながら生活していたそうです。 

夜の寝泊まりはお墓やセブンイレブンの駐車場に寝袋で過ごしていたんだとか。すごいタフネス! 

そんな佐藤さんはある日、心配するご両親と喧嘩になってしまいます。 

「じゃあここで働いてやる!」と日曜日の新聞にたまたま載っていた求人広告をみて決めたのがお花屋さんでした。 

お花屋さんになるきっかけがまさかの偶然!だからこそ他のお花屋さんとは違う花十さんが生まれたのかもしれませんね! 

写真を撮りたくなるディスプレイ

 

花十さんの歴史 

佐藤さんは今の「花十」のすぐ近所にある「ノーエン」というお花屋さんにずっと勤めていました。が、事情があり独立することになったそう。 

そこで8年前に始めたのが『花十』でした。 

名前を決めるときに横文字にはしたくない!という想いがあり、視覚的にいい名前として考えたのが『花十』だったそうです。 

建物の雰囲気にもよく似合っている名前ですよね! 

シンプルで素敵なデザイン

  

花十さんの物件は20年間空き家になっていた魚屋さんで、安く借りられるというのがここに決めた理由でした。 

空き家の状態だった魚屋さんを佐藤さんたち自身でDIYし、ペンキも塗ってできたのが花十さん。 

佐藤さんの好きなお花を聞いてみると、黒いカラーや黒い唐辛子など黒系のお花が好きなんだとか。 

シックでモダンな雰囲気の店内はそこから作られているのかな?なんて思いました。  

 

道にはみ出す心地よい緑

 

花屋としての佐藤さん 

お花屋さんになるのは偶然でしたが、お客さんの要望に合わせてお花を作るのが楽しいという佐藤さん。 

普段は別の場所にある工房でスワッグやリースを作っているそうです。 

壁に飾ってあるリースも佐藤さんが作ったそうで、取材の日は月の形のリースがありました。 

見本品かと思いきやお客さんの注文品だったそうで、次に行ったときには違うリースが飾られているかも…? 

取材の日は大きいお祝い花をサクサク作成しながらお話されていて、とても器用な方なんだなと思いました。 

アレンジメントの発注も多数

 

花十さんを訪れる人々 

花十さんにはどんなお客さんがくるのか聞いてみると、色んな人が買いに訪れることがわかりました。 

例えば、定期的にトルコキキョウを買っていく男性がいるそうで、お花がダメになるころ会社帰りに自転車で買いに来るんだとか。奥様へのプレゼントでしょうかね? 

それから、小さな男の子がお母さんのためにお花を選んで買っていくお話もありました。おこづかいを握りしめてお母さんのためにお花選びだなんて、なんとも愛らしいですよね! 

さらに、花瓶にそのままお花を生けてあげることもあるんだとか。そんなサービスしてもらったことありますか?スゴイですよね! 

そんなお話を聞いていると、なんだか気軽に花十さんでお花選びができそうな気がしてきますね~。 

 

女性スタッフもいます

 

お花へのこだわり 

センス良い人が「ちょっと変わったモノ」を買いに来るのが花十さんと言われていて、 

実際に佐藤さんもそういったお客様が多いと言っていました。 

たしかにインスタを見ていると、センス良い人が花十さんのお花をカッコよく投稿しているのをよく見かけます! 

ですが、花十さんの魅力はそれだけではないと私は感じました。 

花十さんのお花はセンス良いだけでなく『質』もいいんです! 

その理由として、 

花十さんはお花を冷蔵庫に入れず、常温で管理されています。 

どうしてなのか聞いてみると、15度以上の温度差があると長くお花が持たないからだそうです。 

それってお店でお花を最高の状態にするのではなく、飾るときや飾る間に最高の状態になるよう管理されてるってことですよね! 

ここにも花十さんの「こだわり」、そしてお花への「愛情」を感じます。 

実際、私も取材のあと2本のバラを買って帰りましたが、1ヶ月近くきれいに咲いていたんですよね~。 

そんなに長い間バラを楽しめたことがなかったので驚きでした! 

ところどころに遊びが

 

花十さんでお花を買うなら… 

普段なかなかお花を買う機会ってないですよね! 

私もあまり習慣がなくて…。そんなあなたにお花の買い方教えちゃいます! 

まず、 

・お花をどんな目的で用意するのか(どんな人にプレゼントするのか) 

・予算はどれくらいか 

・入れて欲しい花やお花の全体的な雰囲気 

を伝えます。(『おまかせ』にして花十さんのセンスでやってもらうのも、すごくおすすめです!) 

そうすると素敵なアレンジメントを用意してもらえること間違いナシです。 

ちなみに取材時に作成されていたお祝い花は1万円と2万円のものだそうです。 

それくらいで用意できると知れたのも新しい発見でした~ 

あ、アレンジメントではなくお花1本だけでも花十さんは快く用意してくださいますよ! 

私もたった2本のバラを買いましたが丁寧に包装してくださり、それこそ「インスタ映え」なラッピングで 

ウキウキした気持ちになりました。 

包装もめちゃくちゃじょうず

 

改めて…花十さんってどんなお花屋さん? 

今回、花十さん社長の佐藤さんにお話を伺いましたが、ほかにも数名スタッフさんがいらっしゃいます。 

なかでも江口さんという女性の方もアレンジメントなどセンスが良いと評判で、ファンも多いんです。 

私もお花の大好きな母の誕生日プレゼントとしてアレンジメントをお願いしたことがありましたが、 

とっても素敵だと喜んでいました。 

 

みなさんも花十さんでお花買ってみてくださいね。 

ありがとうございました。

shop info

花十

住所:熊谷市星川1-8

営業時間:10時から18時半

定休日:火曜日、水曜日

インスタグラム:@hanajuu1226